お役立ちコラム COLUMN
自動車保険は学生だと高い!それでも保険に加入すべき理由とは?
学生時代に免許を取り、車を所有するようになると、自動車保険にも加入する必要があるでしょう。
ですが、自動車保険の保険料の高さに驚く人がほとんどです。
どうして学生が自動車保険に加入しようとすると保険料が高いのでしょうか。
保険料の高さから加入しない選択をした場合には何かリスクはあるのか、保険を安く抑えるための方法についてもまとめます。
保険料が決まる仕組み
10代や20代の学生の保険料が高くなる理由を解説する前に、自動車保険の保険料が決まる仕組みについて解説します。
免許証の色分け
自動車の運転免許は、グリーン、ブルー、ゴールドという3つに色分けされています。
グリーンは免許取得後、最初の更新までの人が所有しています。
つまり、新規運転者が持つ免許証です。
そのため運転経験が浅く、事故を起こるリスクが高いため、保険料が割高に設定されます。
ブルー免許は初回更新時に発行される免許証です。
初めて更新した場合は「初回更新者」といわれ、2回目以降の場合は「一般運転者」となります。
また過去5年間の間に違反したことがある人もブルー免許で、この場合「違反運転者」となります。
ブルー免許の場合は「一般運転者」として標準的な保険料が適用となります。
ゴールド免許は5年間無事故無違反の「優良運転者」が取得できる免許です。
5年間事故歴も違反歴もないことから、安全運転の証といえるでしょう。
保険を使う頻度も少ないため、保険料が割り引かれます。
ノンフリート等級
自動車保険には「ノンフリート等級」と呼ばれる割引制度があります。
等級には1等級から20等級まであり、1等級から3等級までは割増となり、4等級より等級が高くなると割引率が上がっていきます。
初めて自動車保険に加入する人は6等級または7等級になり、1年間事故がないと次の更新時に1等級上がります。
事故を起こした場合(自動車保険を使った場合)には2等級下がります。
年齢による事故率
10代や20代の運転者は、他の年代の運転者よりも事故率が高いことが統計上分かっています。
事故率が高く自動車保険を使う頻度が増えるため、保険料が高めに設定されます。
学生の保険料が高い理由
保険料が決まる仕組みが分かったところで、学生の保険料がどのように決まるのかを改めて解説します。
免許の色
自動車の運転免許は18歳から取得可能です。
18歳で免許を取得した場合、21歳の誕生日までが有効期限となります。
この間に所有できる免許はグリーン免許となり、保険料が高い区分です。
21歳で免許更新となっても特に割引がないブルー免許なので、ゴールド免許の人に比べると保険料が高いのです。
ノンフリート等級
10代や20代の学生が初めて自動車保険に加入する場合、ノンフリート等級は6等級からのスタートで、割引率は19%です。
1つ等級が上がると割引率が30%になるため、この差は大きいでしょう。
最も高い20等級の場合は63%という高い割引率が適用となります。
親世代でほとんど事故を起こした経験がない人に比べると割引率が低いため、高く感じるのです。
年齢
学生の多くは10代や20代でしょう。
年齢区分的にも事故率が高いため、保険料は割高になってしまいます。
加入しないという選択肢はある?
自動車保険でも自賠責保険は強制保険といって加入が必須な保険です。
ですが、一般的にいわれている自動車保険は任意で加入する「任意保険」なので、制度上は加入しなくてもよい保険です。
ですが、保険料が高いからといって加入しないという選択肢を選ぶべきではありません。
事故のリスクがある
自動車を運転していると、自分が意図しない事故が発生するリスクがあります。
どんなに安全運転を心がけていても、事故を起こすことはあるのです。
一度事故を起こすと、多額の損害賠償が請求される可能性があります。
もし死傷事故を起こせば、数千万円や数億円といった多額の賠償責任を負う可能性が出てきます。
学生が数千万円や数億円の賠償費用を支払うことは難しいでしょう。
自動車保険に加入し、賠償責任が果たせる契約があれば支払いが可能です。
学生でも自動車を運転することで責任が生じますので、保険に加入しておきましょう。
無保険車との事故
自分に責任が生じない貰い事故の場合でも、加害者側に賠償能力がないと損害の補填ができません。
自動車保険の契約内容によっては、このような場合でも損害を補填してもらえます。
自動車保険に加入しなければ、このような補償は絶対に受けられませんので、加入するメリットがあります。
学生が自動車保険に加入する際のポイント
ここからは、学生が自動車保険に加入する際のポイントについてまとめます。
自分に合ったに加入する
自動車保険といっても、補償内容はさまざまです。
初めて自動車保険に加入する場合、自分に必要な補償やサービス内容を判断するのは難しいので、知識豊富なプロに相談してみましょう。
複数の自動車保険から、自分に合った保険を提案してくれる代理店などを利用するのもおすすめです。
乗るときだけの保険に加入する
自動車保険は、通常1年単位で「自動車」に対して掛けられます。
ですが、学生だと乗車する頻度が少ない場合もあるでしょう。
年間数日しか乗らないという場合には、1日単位で加入できる保険を利用するとよいでしょう。
親の自動車保険を譲り受ける
学生の中には、親の車を譲り受けて乗る人もいるでしょう。
この場合、親が加入していた保険を譲り受けることで、親が加入していた保険のノンフリート等級が引き継げます。
親が最大割引となる20等級であれば、かなり保険料が抑えられます。
まとめ
学生は運転実績が少なく、統計的にも事故率が高い年齢区分になるため、どうしても保険料が高くなります。
ですが、事故のリスクは誰でも抱えています。
保険料を安くする方法もあるため、加入しないという選択肢は避けましょう。
どの会社の保険がよいか分からない場合は、保険のプロに相談して加入するのがおすすめです。
→キッチンカー保険についてはこちら
→キャンピングカー保険についてはこちら
コラム監修者 プロフィール
磯崎学(イソザキマナブ)
中央大学法学部にて政治学科を学ぶ。
大学卒業後、三井海上火災保険会社で保険営業の基礎を学ぶ。
その後、平成10年12月より独立し、現在、自社の代表を務める。
代理店として25年以上の実績があり、企業への保険提案を得意としている。
事故処理の経験も豊富。
■保有資格
損害保険大学課程コンサルティング資格、損害保険募集人一般資格(通称:損保一般)、生命保険専門資格