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フィッシングメールはなぜ届く?!あなたが狙われる理由と防衛策
フィッシングメールについての警告は今や一般的ですが、それにも関わらずなぜ多くの人々がそれにひっかかるのでしょうか?
この記事では、フィッシングメールのメカニズム、それがなぜ届くのか、そしてそれにどのように対処するかを解説します。
フィッシングメールとは
フィッシングメールとは、個人情報や金銭を不正に得ようとする詐欺メールのことです。
見た目が本物そっくりであることが多く、注意しないと簡単に騙されてしまう危険性があります。
フィッシングメールのタイプと特徴
フィッシングメールには様々なタイプが存在します。
例えば、銀行やクレジットカード会社を装い、アカウント情報の更新や確認を求めるもの、有名なショッピングサイトやSNSの偽ページへ誘導し情報を盗むものなどがあります。
これらのメールは、公式ロゴやデザインを模倣していることが多く、見分けるのが難しいことが特徴です。
フィッシングメールが届くメカニズム
フィッシングメールが届く主な理由は、犯罪者が大量のメールアドレスリストを入手し、ランダムまたは特定の基準に基づいて送信しているためです。
また、ソーシャルエンジニアリングやパブリックデータベースの情報を利用して、個人を特定しターゲットに設定することもあります。
なぜあなたが狙われるのか
フィッシングメールの送り手は、一般により多くの情報や金銭を盗むために多くの人々を狙います。
そのなかでも、特にリスクの高い行為を行っているユーザー、例えばセキュリティ意識が低い、古いソフトウェアを使用している、多くのサイトで同じパスワードを使っている人などは、より高い確率で狙われやすいです。
狙われやすい人の特徴
フィッシングメールのターゲットとなりやすいのは、個人情報をむやみにネット上で共有している人、セキュリティに対する意識が低い人、定期的なセキュリティチェックや更新を怠っている人です。
また、最新のセキュリティ対策に不慣れな高齢者も狙われやすい傾向にあります。
フィッシングメールの目的
フィッシングメールの主な目的は、金銭的な益利を得ることです。
これには、直接金銭を盗む、クレジットカード情報や銀行情報を詐取し不正利用する、パーソナルデータを他人に売却するなどが含まれます。
フィッシングメールが引き起こすリスク
フィッシングメールによって引き起こされるリスクは多岐にわたります。
重要な個人情報が流出し、金銭的な損害を被るだけでなく、アカウント乗っ取りやマルウェア感染などのリスクもあります。
個人情報の流出
個人情報が流出すると、その情報を利用してさらに詳細な詐欺や犯罪に利用される可能性があります。
身分証明書の偽造や、他のアカウントへの不正アクセスされる危険性もあるので、個人情報の取り扱いには気をつけましょう。
金銭損失
フィッシングメールに騙されると、クレジットカード情報や銀行口座情報が盗まれ、不正な取引に利用されることで金銭損失につながります。
アカウント乗っ取り
フィッシングメールを通じてログイン情報が盗まれると、SNSやメールアカウントなどが乗っ取られるリスクがあります。
これにより、さらなる詐欺メールの発信元として利用される危険性もあります。
マルウェア感染
添付ファイルや不審なリンクが含まれているフィッシングメールには、マルウェアやウイルスが仕込まれていることがあります。
これにより、デバイスが感染し、個人情報が盗まれることや、システムが破壊されるリスクがあります。
防衛策と対応
フィッシングメールから身を守るためには、日ごろからの予防策と適切な対応が必要です。
メールの見分け方
フィッシングメールを見分けるためには、メールの文体や差出人のメールアドレス、内容の不自然さに注目することが重要です。
正式な企業からのメールには、通常、個人名での呼びかけや脅迫文句、著しく緊急を要する言葉づかいは含まれません。
差出人の確認方法
不審なメールを受け取った場合は、まず差出人のメールアドレスを確認してください。
公式のメールアドレスと少しでも異なる部分があれば、それはフィッシングメールの可能性が高いです。
リンク先のチェック
メール内のリンクはクリックせず、リンク先のURLをマウスオーバーするか、公式サイトを直接ブラウザで開いて確認するようにしましょう。
URLの綴りに誤りがある場合は疑い深く検討する必要があります。
添付ファイルの扱い
不審なメールに添付されているファイルは、開かないのが原則です。
もし開いてしまうと、マルウェアに感染するリスクがあります。
信頼できる差出人からのメールであっても、不審なファイルが添付されている場合には注意が必要です。
不審なメールへの対応
不審なメールを受け取った際には、直ちに削除するか、メールプロバイダーへ通報することが推奨されます。
セキュリティソフトウェアを使用して定期的にスキャンを行うことも、予防策の一つです。
安全なメール利用のための習慣
安全なメール利用のためには、常に最新のセキュリティソフトウェアを使用し、OSやアプリの更新を定期的に行うことが重要です。
また、メールアドレスやパスワードの共有を避け、複雑なパスワードやパスワードマネージャーの利用を心がけましょう。
パスワード管理の重要性
各種アカウントのパスワードは、独自のものを設定し、定期的に変更することが重要です。
また、一つのパスワードを複数のサイトで使用するのは避け、パスワードマネージャーの利用を検討しましょう。
二段階認証の設定
多くのオンラインサービスでは、二段階認証の設定が可能です。
これは、パスワードだけでなく、スマホへの認証コード入力などを求めるもので、不正アクセスのリスクを大幅に減少させます。
定期的なセキュリティチェック
定期的なセキュリティチェックを実施し、不審なアクティビティがないか確認しましょう。
これには、未承認のログイン試行の確認や、システムの異常な動作の監視が含まれます。
フィッシングメール対策ソフトウェアの利用
フィッシングメールから自身を守るためには、専用の対策ソフトウェアの利用が効果的です。
これにより、不審なメールを自動的にフィルタリングし、リスクを最小限に抑えることができます。
企業や組織が取るべき対策
企業や組織では、従業員へのセキュリティ教育を徹底し、フィッシング対策を含むセキュリティポリシーの策定が必要です。
また、メールシステムやネットワークのセキュリティ対策を強化することも重要です。
従業員への教育と訓練
従業員への教育と訓練を積極的に実施し、セキュリティリスクへの認識を高めることが重要です。
フィッシングメールをはじめとする各種セキュリティ脅威を知り、適切な対処法を身に付けることが求められます。
セキュリティポリシーの策定
セキュリティポリシーの策定により、従業員に対するセキュリティガイドラインを明確にしましょう。
これには、パスワードポリシー、メール利用規則、データ保護の方針などが含まれます。
システムのセキュリティ対策
企業や組織は、メールサーバーやネットワークのセキュリティ対策を強化する必要があります。
これには、フィッシングメールのブロック、不正アクセスの試行を検知するセキュリティシステムの導入が含まれます。
フィッシングメール対策の重要性と実践ポイントの総括
フィッシングメールは、個人ユーザーから企業までを脅かす重大なセキュリティ脅威です。
そのため、定期的なセキュリティチェック、適切な対応策の実施、そして意識の高さが、この危険から身を守る鍵となります。
日常生活やビジネスシーンにおいて、フィッシングメールに対する警戒を怠らず、適切な対策を講じ、大切な情報や資産を守りましょう。
コラム監修者 プロフィール
磯崎学(イソザキマナブ)
中央大学法学部にて政治学科を学ぶ。
大学卒業後、三井海上火災保険会社で保険営業の基礎を学ぶ。
その後、平成10年12月より独立し、現在、自社の代表を務める。
代理店として25年以上の実績があり、企業への保険提案を得意としている。
事故処理の経験も豊富。
■保有資格
損害保険大学課程コンサルティング資格、損害保険募集人一般資格(通称:損保一般)、生命保険専門資格