お役立ちコラム COLUMN
キッチンカーの内装を作るには?おしゃれな製作ポイントも解説
キッチンカーでの開業を考えている方の中には、「おしゃれな内装に仕上げるポイントを知りたい」「どのようなキッチンカーを製作すればいいのかわからない」とお困りの方もいるでしょう。
キッチンカーは、以前よりも街中でよく見かけるようになりましたが、内装までしっかり見る方は少ないです。
そこで今回は、おしゃれな内装を製作する際のポイントと、営業許可に必要な内装について解説します。
キッチンカーの内装づくり【おしゃれに作るポイントも解説】
キッチンカーの内装はイメージしづらい部分も多く、注意点や製作ポイントはわかりづらいですよね。
長い時間を過ごす場所なので、快適で働きやすい空間にする必要があります。
まずは、基本的なキッチンカーの内装をイメージし、おしゃれなキッチンカーにするためのコンセプトを固めましょう。
例えば、おしゃれなキッチンカーには以下のようなものがあります。
● モノトーンを基調とした上品でおしゃれなデザイン
● ウッド調の自然な感じで優しい印象のデザイン
あえてキッチンを見せるのもおしゃれですね。
おしゃれな調理器具などを見せるのもよいでしょう。
ただし、清潔にしておくのが大前提です。
床
キッチンカーの床を選ぶときは、掃除がしやすい素材を選びましょう。
食品衛生法にも「床は清掃、洗浄しやすい構造が必要」とされていますので、掃除がしやすい素材選びが必須です。
加熱調理が必要な商品を売り出す場合、油を使用します。
特に揚げ物などは跳ねやすく、床が油で汚れてしまいます。
そのため水拭きができる素材で、かつ汚れが目立たない色を選びましょう。
また夏場は車内温度が上がりますので、断熱材を敷いておくなどの対策も必要です。
壁・天井
夏の暑さを防ぐために、天井や壁にも断熱材を使用しましょう。
防炎素材のものだと安心です。
おしゃれな内装にするなら、天井や壁をウッド調にするのも一つの手です。
その際、お金をあまりかけたくないのであれば、壁紙を使用してDIYする方法もあります。
好きな壁紙を貼るだけで、おしゃれにできます。
窓・扉
キッチンカーといえば、大きな販売窓が特徴的です。
調理中の姿がお客さんから見えるように設置すれば、出来立ての料理を提供している印象を与えられ、集客効果も高まります。
跳ね上げタイプにすると、おしゃれなデザインで雨よけや日よけになるので、お客さんも利用しやすくなります。
また、観音開き型を採用すれば、設備や物の出し入れがしやすいです。
設備・機械
キッチンカーに最低限必要な設備や機械は、冷蔵庫・冷凍庫・シンク・作業台・調理用機器などがあります。
扱う商材によって必要な設備は変わりますので、自分に必要な設備を選びましょう。
また、調理台には防水加工の必要があります。
防水加工をしていないと、保健所の営業許可がおりません。
カウンター
カウンターは、一時的な物の置き場所や梱包、材料のカット、レジなどさまざまな作業台として使われます。
キッチンカーでは、長時間仕事をするので足腰に負担がかからない高さにしましょう。
腰を曲げるような高さにしてしまうと、体に負担がかかり長時間働くのは困難になります。
実際キッチンカーの営業をしている方は、腰痛で悩んでる方が多いです。
カウンターにリメイクシートを貼るだけでもかなりおしゃれになります。
リメイクシートなら100円ショップでも売っています。
収納
キッチンカーはテイクアウトが基本なので、包材を収納する場所も重要です。
衛生面からも扉がついた収納場所を用意しましょう。
あまり取り出しにくい場所では、仕事が捗らないだけではなく、腰や肩に負担がかかります。
カウンター同様、負担がかからず仕事がしやすい場所を選びましょう。
保健所の営業許可でチェックされるキッチンカーの内装
ここまでは、基本的な内装のポイントを説明しました。
ここからは、キッチンカーで営業をするために必要な、出店場所管轄の保健所から営業許可を取得するためのチェックポイントを紹介します。
換気扇
多くの保健所では、換気扇が営業許可の条件になっています。
換気扇を設置しないと油汚れがすぐに溜まり不衛生です。
基本的に壁か天井のどちらかに設置しましょう。
換気扇自体の価格は決して高価ではなく、1万円程度で購入できます。
しかし、設置する際には、設置箇所に穴を開けねばならず、初心者には大変です。
換気扇が備わっている車種を購入すると手間が省けます。
シンク
キッチンカーの設備として、シンクは「手洗い用」と「調理器具洗浄用」の2つを設置しなければなりません。
また蛇口は、「自動式」か「レバー式」の非接触型蛇口を設置する必要があります。
営業前の保健所の検査の際は、手洗い用の石鹸や手指消毒液の設置を忘れないようにしましょう。
給排水タンク
キッチンカーには、もちろん水道は通っていません。
シンクを使用するためには、給水タンクが必要です。
また使用した水を貯めるために、給水タンクと同容量の排水タンクも用意しなければなりません。
このタンクの容量によって、以下の表のように取得できる営業許可が変わってきます。
タンク容量 | 取得できる営業許可 |
約40L | ● 簡単な調理のみ
● 単一品目のみの取り扱い ● 使い捨て食器の使用 |
約80L | ● 大量の水を必要としない調理
● 2工程程度までの簡易的な調理 ● 複数品目の取り扱い ● 使い捨て容器の使用 |
約200L | ● 大量の水を使用する調理
● 複数の工程の調理 ● 通常の食器の使用 ● 仕込みを行う |
タンクの価格は容量によって異なりますが、1万円前後で購入できます。
冷蔵庫
キッチンカーでは、食材を衛生的に管理するために冷蔵庫の設置は不可欠です。
設置していない場合は、保健所の営業許可がおりません。
家庭用冷蔵庫を使用する場合は、庫内温度計がないので、庫内温度がわかるように温度計の設置が必須です。
まとめ
キッチンカーの内装は、効率よく仕事できるように機能させるかが重要です。
衛生面や効率、自分の体に負担がかからない内装にするのが、キッチンカーの営業を長く続けるために大切です。
それと同時に、お客さんの目を引き付けるアイテムとしても重要な役割を持っています。
おしゃれで使いやすいキッチンカーで、人気キッチンカーを目指しましょう。
コラム監修者 プロフィール
磯崎学(イソザキマナブ)
中央大学法学部にて政治学科を学ぶ。
大学卒業後、三井海上火災保険会社で保険営業の基礎を学ぶ。
その後、平成10年12月より独立し、現在、自社の代表を務める。
代理店として25年以上の実績があり、企業への保険提案を得意としている。
事故処理の経験も豊富。
■保有資格
損害保険大学課程コンサルティング資格、損害保険募集人一般資格(通称:損保一般)、生命保険専門資格